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スタッフ日記

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第11回ピアノ分解教室 催事終了報告

8月5日(日) 第11回ピアノ分解教室を開催いたしました。

毎回大人気のこの教室、今回も午前の部39名、午後の部35名と
定員を超えるご参加をいただきました。ありがとうございます。

調律師で塩見調律事務所代表の 塩見浩和さんが
ピアノを分解しながら、仕組みや歴史をわかりやすく丁寧に教えてくださいます。

小さなお子様から大人の方まで、熱心にメモをとったり、
実際にピアノに触れたりしながら充実した表情で授業を受けておられました。

この教室を通して、もっともっとピアノに興味を持っていただけたら、
ピアノを大好きになっていただけたら嬉しく思います。
ピアノ分解教室におきまして、「調律師 塩見さんに聞いてみたいこと♪」の
企画でアンケートいただいておりましたが、時間の都合によりお答えできなかった
午前の部の質問に回答いただきましたので、こちらに掲載いたします。

 

(質問)
1台のピアノの調律にどのくらいの時間がかかりますか?
また、グランドピアノとアップライトピアノで時間は違いますか?
家庭のピアノはどのくらいのペースで調律すべきでしょうか?
こういう症状が「調律すべき時期だというサイン」みたいなのはありますか?

(回答)
1台の調律に約2時間かかります。グランドもアップライトも同じですが年数が空いている場合は
安定した調律になりにくい為これより時間がかかることがあります。調律すべき時期のサインは鍵盤が重い、
雑音がする、両手のオクターブがかなりずれているような場合です。

 

(質問)
どんなピアノが調律しにくいですか?

(回答)
以前の調律回数が少なく音がかなり低くなっているピアノや湿度の多い場所に置かれていたピアノです。

 

(質問)
ハンマーのフェルトが灰色っぽくなったのは、元に戻らないのですか?

(回答)
軽くハンマーファイリング(汚れとり)すると綺麗になります。

 

(質問)
ピアノは何年くらい使えるんですか?

(回答)
ハンマーや弦などの消耗部品以外(本体、鍵盤、響板など)は、100年は使えます。
消耗部品(ハンマーや弦など)は使い方で寿命が違いますが、一般的な使い方(一日に1時間~2時間)なら
30年~50年は使えます。そして消耗した部品だけ交換すればまた30年~50年は使えます。

 

(質問)
調律に使う道具はどんな器具で、何種類くらいありますか?

(回答)
調律に使う工具がチューニングハンマー、フェルトウエッジ、音叉タッチ調整(整調)では
約20本の工具、整音に使う工具はピッカー針、ファイリングやすりなど合計で30~40種類ほどあります。

 

(質問)
鍵盤に、どう指をあてれば良い音が出るのか知りたいです。コツはありますか?

(回答)
まずピアノに向かう前に音譜を心の中でしっかりと歌ってからピアノに向かい指の腹を充分に使って脱力しながら
鍵盤を思いどうりに操ることだと思います。脱力している方が指に柔軟性があり様々な叩き方が出来るからです。
練習によって長時間弾いても疲れなくなれば脱力出来たといえるでしょう!
また鍵盤の叩く位置(手前、中,奥)によって出てくる音色が変わりますのでその違いを踏まえた上で使い分けると
音楽的な表現の幅が広がります。

 

(質問)
ピアノによって鍵盤の重さ(タッチ)が違うのはどうしてですか?
キーンと高い響く音と柔らかい音との構造の違いは何ですか?

(回答)
鍵盤鉛の重量をメーカーによって決めていてまた年代によっては同じメーカーでも変えて作っています。
メーカーも生き残り策の為、年代によってより良い音作りを試行錯誤しているからです。
音の構造の違いはハンマーフェルト(羊の原産国)の質によって違います。

 

(質問)
何歳のときに調律師になりたいと思ったんですか?

(回答)
10歳の頃です。

 

(質問)
どうやって調律師になりましたか?ピアノは上手ですか?

(回答)
ヤマハの調律学校(浜松市)を卒業して一般的な(4級)調律師になりました。その後、楽器店で働きながら1~4級までの
調律グレードを再度学校に行き試験を受けてすべて取得してヤマハピアノコンサート技術(1級)を取得して
数年間コンサート調律や一般家庭、小中学校高校、大学のピアノ調律のお仕事をこなして(国産全メーカー)
海外メーカーのスタインウエイコンサートピアノグレードをスタインウエイジャパン社(東京)で勉強してその資格を取りました。
その後ベーゼンドルファーコンサートピアノグレードの資格も日本ベーゼンドルファー社(静岡)にて取りました。
ピアノは音楽大学に行くところをすべて調律学校に行っていましたのであまり上手ではありません。

 

(質問)
1年に何台ぐらい調律しますか?

(回答)
現在は約1200台です。

 

(質問)
やっぱり絶対音感は必要ですか?

(回答)
絶対音感はあればいいですがどちらかというと音の高低がわかる絶対音程が求められます。
これは音のHz(ヘルツ)の事で調律学校での特殊な訓練でその能力を引き出せます。
普段から色々なジャンルの音楽をコンサートやライブで聴いたり、生活の中のあらゆる音(人が歩く音、自動車の音、
ドアが閉まる音、風の音などなど・・)に関心を持って耳を鍛えておくことも大事です。

 

(質問)
調律するときに一番大変なことは何ですか?また、一番大切なことは何ですか?

(回答)
まず体力が強く、健康でないと良い音や芸術的な響きが想像できませんので体調管理が出来ていないと大変です。
一番大切なことは世の中にあるすべての音や音楽が大好きなことです。

 

(質問)
スタインウェイピアノと他のピアノはどう違うのですか?

(回答)
スタインウエイ社は歴史が古くたくさんの音に良い設計特許を他のピアノメーカーより取得したメーカーなので
他のピアノにはない響きやタッチが自社設計で作りやすい経済的な余裕があり厳選した木材選びや部材作成が
出来ることから柔らかい音色から力強い音色迄ダイナミックレンジ幅のあるピアノが特徴です。

 

(質問)
ピアノの種類はどのくらいありますか?

(回答)
ヤマハ、カワイ、ベーゼンドルファー、スタインウェイ、ベヒシュタイン、プレイエル、ホフマン …他、
合計約1520社くらいございます。

 

 

(質問)
ピアノの中で一番大事なパーツは、どこにあるのですか?

(回答)
響板(グランドピアノでは弦の下にある板、アップライトピアノでは背面にある板)、
内部アクション内の弦を叩くハンマーフェルトです。

 

(質問)
調律代が高いほど、調律師さんの腕が立派なんですか?

(回答)
関係ありません。同じ料金でもよりピアノを引きたてて弾き手に満足を与える技術を持つ調律師が腕が立派だといえます。


以上です!皆様ありがとうございました。

次回ピアノ分解教室は、2019年夏も開催予定です。
募集は例年通り6月末から行う予定ですので、
ご希望の方はお早めにお申し込みくださいませ♪
お待ちしております。